ファイブアンドハーフシステム
ファイブアンドハーフシステムの公式は次の通りです。
手玉のポイント数 - 第3クッション目のレールポイント数 = 第1クッション目のポイント数。
50-20=30
つまり手玉を撞き出す位置(出発するポイント)が50だとした時、入れたい3クッション目のポイントが20なら、手玉を入れる1クッション目は30になるということです。これを数式で表示すると、50-20=30になるのです。上の図でCBはCue Ball(手玉)、3Cは3クッション目のポイント数、1Cは1クッション目のポイント数を意味します。
ファイブアンドハーフシステムを計算する時に使うポイント数は、フレームポイント(Frame Point)とレールポイント(Rail Point)二つあります。フレームポイントとはテーブルのフレーム(枠)に付いているポイント(方角)で、レールポイントとは球が当たったゴムクッションから一番近いポイント(点)を意味します。
上の図から説明すると、手玉の出発点50ポイントの位置から球を撞いて、3クッション目に20ポイントから一番近いレール(クッション)に入らせるためには、1クッション目の30ポイントに向けて入れるとOKだということです。→ 解説動画を表示する
ファイブアンドハーフシステムの例
上の図は実際にテーブルでシステムのように球を撞いた例です。同じポイントを撞いてもひねり(回転)、撞点、ストロークの強さなどでボールの進行は微妙に変わります。ファイブアンドハーフシステムを正確に利用するためには球のひねりやストロークの強さなどをシステムに合わせなければなりませんので練習が必要です。一般的にひねりは3時方向2~2.5チップで、ソフトなストロークでOKですが、テーブルや球のコンディションによって微妙に変わることもありますのでシステムはあくまでもガイドラインであり練習によって精度を高めるといった意志が必要です。
50-20=30の場合
普通のひねり(3時方向2チップ)とソフトなストロークでOKです。
20-20=0の場合
1クッションめ、2クッション目が瞬時に続けて入れるようになっています。このような場合はひねり(回転)が自然とアップしてしまい、予想以上にひねりが出てしまってシステム通りに行かないので、撞点を少し上げて(2時方向2チップ)ショットするとシステム通りに行くことが可能になります。
90-10=80の場合
このように手玉と1クッション目がコーナーにある場合、あまりにもソフトなストロークで撞くとクッションからの跳ね返しがなく、滑る現象が起きてシステムとは違った軌跡を見せる場合はしばしばあります。なので撞点を少し下げて(4時方向2チップ)ストロークも少し強めにしたほうがシステムに合わせて行かせることが可能になります。
このようにシステム通りに球を送らせるためには位置関係によって撞点やストロークを変える必要があります。
→ ファイブアンドハーフシステムを適用するために手玉数や的球数を求める方法