倉敷ユース
朝起きたらユースの他人が朝ごはんを作ってくれた。一緒に食べた女の子はユースでバイトをしているそうだった。これから旅行客が来る時期だからだと言った。多分家が広島だと言ったような気がする。ありがとうを言ってユースを出たら、昨夜は遅く着いて、しかも倉敷駅で夜景の写真を撮るのに夢中だったし、あげくに急いでタクシーで入って来たから分からなかったけど、意外と外観が綺麗な建物だった。なにかの建築家が作ったそうでかなり有名らしかった。
倉敷 美観地区
ユースから下り坂を降りて、20分近く歩いたら倉敷美観地区に着いた。坂を下りる道で普通の家の写真を撮ったりしてた。なぜなら都会から離れた普通の日本の家の姿だなと思ったからだった。しばらく歩いてこの美観地区に辿り着いた時にはいつのまにか綺麗な町並みになっていた。さすが観光地って感じがした。こんな風景は倉敷を紹介する本とかでは必ず出て来るようなシーンだ
子供可愛いね。この他にも小さい路地に入って見たりした。いずれも田舎情緒と言ったら表現がおかしいかもしれないが、昔情緒とも言えるかな・・俺はちょっと大通から外れた、普通の人は来ない道に入って見るのが好きだけど、倉敷は観光都市だけあって奥まった路地に入っても綺麗だった。まぁ日本はどこにいったって綺麗だけどね、韓国と一番違うのがそう言うところかなと思う。韓国はソウルの真ん中でもゴミが転がる所があるのに、日本は新宿の歌舞伎町以外は殆ど、どこに行っても綺麗なんだよね。もちろんそれは日本の良さには間違いないし、韓国人ももうちょっと綺麗にしてほしい気持ちもあるけど、あまりにも綺麗なのを見ると時々人間味が感じられない場合もあるのだ。
倉敷の美観地区内にはなんとかの博物館?みたいなのが多かった。綺麗だなとは思ったけどそれほどインパクトのある所はなかったな。でも歩きながらゆっくり景色や建物などを見るにはちょうど良い、穏やかな雰囲気の街だった。右の写真におばあちゃんの人形が座っているよね、いいなぁと思って近付いたら、左の店で判子を作ってくれるそうで、親切に声掛けられて作りたくなった。しかも海外まで郵送してくれると言った。作るのに2千くらいだったかな・・作りたい気持ちは山ほどあるけど、1ヶ月間もず~っと呑気に旅行しちゃってるから帰国後のことが心配になってきた。それで判子やさんのおばちゃんには悪いけど、聞くだけ礼儀正しく聞いといて結局はそのまま店を出て他の所に行った。
この辺に有名な美術館があるんだよね。ぱっと思い出せないから気になってたけど、写真に写った橋の名前を見たら、たしか「なか・・」何とかと言う美術館だった。旅行を計画した当時はもちろんこの美術館にも入るつもりだった。なぜはいらなかったのか?あなたが旅行地で美術館に入らない性格だったらよく分かると思うよ、この俺の気持ちを・・・^^。でも美術館には入らなかったけど、ちゃんと橋の脇に刻まれている模様はじっくり観察したよ。龍が刻まれていてそれも写真を撮った。
時計の時間を見て俺びっくりしたよ。まだ10時45分じゃん!じゃあ俺相当早く起きたんじゃないの~?美観地区を見て倉敷駅に着いたのが11時前だとはしらなかった。広島行きの電車が12時頃だったから、もう駅舎で1時間以上ぶらぶらしたってことね。
そういえば、広島行きの電車を待っていたら12時知らせる時計台の人形が踊ってくれて12時を知らせてくれた。それを見てから俺は広島行きの電車にのったんだ。倉敷はド田舎ではないし、ちゃんとした都市だけど、なんだかこの時計が12時を知らせている時だけは、ここ田舎だよなと感じた。なぜかはうまく説明できないけど、鐘やメロディーの音が大きく聞えたからかもしれない。俺が待っている電車が通り過ぎて行かない限りこの街では騒音はまったくなかった。ただこの時計の音にすべてが集中されていた。都会にいるとこんな経験は中々できないよね。必ずバスの音、人たちの声、電車の音などなど混じって来るんだろうけど、ここではこの時計の音しか聞えなかったと思う。
広島 宮島 厳島神社
倉敷から広島までは1時間くらいかかったのかな、もしかしたら2時間近くかかったかもしれない、電車の中には中学生か高校生のような若い学生が何人かいただけだった。いま考えるとおかしいよね、12時に電車に乗っている中高生ってなんだよ?さぼってんじゃねいか!とにかく一つの座席を独り占めできたから、電車の中でお弁当を食いながら、海の方で通り過ぎて行く島々の綺麗な景色を見ていた。途中でうとうとしたりもしたと思う。広島の宮島口駅に着いた時はやっと着いたなって感じだった。電車から下りて、まず駅近くにあるユースに行った。店長は親切そうに見える人でなんとなく安心した。荷物を預け、厳島行きフェリー波止場に向かった。
厳島は世界遺産にも登録されているし、この日は小雨が降っていて天気はよくなかったけど、それでも充分綺麗だった。フェリーはまっすぐ鳥居の方へ行き、ちょうど鳥居の右から、鳥居の真ん前を横切って左の波止場に止めた。もちろんわざとやってくれたと思うけど、厳島の鳥居はパンフレッドでいつも見ていたし、その前を通るのは感激に近かった。本当によくやってくれたと思う。
厳島神社は潮が満ちると神社までが水に浸かるんだけど、今の時間は潮が引いて干潟が出ていた。人たちがなにかの海の物を拾っていたけど、俺はあんまり興味がなかったので、写真を撮る事にした。潮が満ちてくるまで待っていたら、ようやく鳥居の所まで潮が満ちた時にはもう暗くなっていた。暗くなり始めた時、半分くらい写真撮るのを諦めたけど、でもやっぱり未練が残った。それで場所を決めて居座った。今日の写真はずっとここで撮るんだと言う決意だったのだ。後になって分かったんだけど、この日撮った写真は全部だめだった。照明がない上に、小雨まで降っていて視界も悪く、カメラには素人だから当たり前かもしれない。こんなものになると分かっていたらちょっと他のことで楽しめたかもしれないのに・・・
じつは暗くなってきたころから気になっていた女がいたのだ。よくあるじゃない、何所かに行くと必ず目の前でうろうろしている女がね、多分この時この辺にいた連中はだれもが彼女に気がついていたと思う。正直に言うと、天気悪くて良い写真撮れそうもないから、彼女が近くまで来た時声かけたんだよね。それで何ができる?んじゃなくて、大事なのは隣にもいろんな人がいたけれど彼女に声をかけたのは俺のみってことが大事なんだよ。はっきり言って、この日の写真が駄目だと最初から分かっていたら、俺は彼女に全力疾走したと思うんだ。結果はどうであれだよ。結局俺は最終の船で帰り、その辺の店で安い夕飯を食いました。最後はユースの店長とビールなんか飲んだりしてさ。
もうこんな時間、9時10分だよね。多分9時40分くらいで、最後の船だったと思う。もうこの時間になちゃうと周りにはオヤジしかいなくなる。そう言えば、この時にあたった人はみんなオヤジで、みんな親切だった。向こうは若いやつが可愛そうだなと思ったかもしれないね。^^